うと餅・小袖餅の謎

熊本市から国道3号線を車で20分ほど、熊本県のほぼ中央部に人口38000人の 宇土市 がある。その宇土市の名物に「小袖餅」というものがある。

ところが、宇土にはもう1つ有名な「うと餅」というのがあり、どうも小袖餅と似ていると言う。 (うと餅が小袖餅に似ていると言うべきかもしれないが。)

うと餅・小袖餅 うと餅・小袖餅(2)

製造元は(合)小袖餅本舗と(資)うと餅本舗城南堂で、両者とも宇土市にあり、本店を宇土駅前に 置くというライバル会社であると推測される。また電話番号の下4桁が0246と0243と3番違い ということも実に紛らわしいと感じる。登録している商標は「小袖餅」が第425723号、「うと餅」が 第2307828号と小袖餅のほうがはるかに古い。

が、この商標番号のパッケージへの記載方法が違うのである。「商標登録第2307828号」と 「登録商標第425731号」。特許庁 のサイトで調べてみるもののその違いが分からない1。

が、「商標登録」をしたものを「登録商標」と言うの ではないかと考えるし、広辞苑には「商標登録」という文字列が見当たらない……。 謎は謎を呼ぶ。詳しいかたはご一報ください。

次に注目すべきは消費期限である。小袖餅は製造した当日限りの保証をしており、うと餅は 翌日である。これではお土産に適さないのではないかと思うのだが、逆に保存料などを使っていない ということであろうし、それゆえに安心して食べられるということにも繋がると思う。

がしかし、うと餅には添加物の記載が……。消費期限で一日長いのは、保存料を 使用しているからなのである。

さてパッケージを裏返すと小袖餅には 「小袖餅の由来」が、 そしてうと餅には 「重要文化財 宇土櫓について」の説明がなされている。 「永正十四年の或日宇土城主名和伯耆左衛門尉は」(小袖餅)と 「小西行長は天正十六年に、肥後の宇土・益城・八代の三郡二十四万石を領し」(うと餅)という 書出しではじまる文には歴史を感じさせる。

よくある「元祖」争いもなく、名称を変えてお互いが共存しているところが、じつにすばらしい ことだと感じるのである。わたしが知らないだけで、骨肉の争いを経て現在に至っているのかも しれないが…。

まあ、それはさておき、短い消費期限であることは、お土産に買って帰って、さっと配って、 さっと食べてもらう。このささっとした潔さみたいなものが、宇土の人びとの心意気を 感じるのは、私だけだろうか。

これを書き始めたのが2001年でした。それから4年経ちましたが、やっとUPすることが出来たのですが、 すでに味なんてのも忘れていて、また買いに行こうかなと考えています。

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