百貫電車

百貫電車とは

〜電車が通り過ぎる、遮断機が上がる、そこにはやはり思ったとおりの風景がある。たしかに時間は 変化しているのだが。〜

熊本市松尾町、国道501号線沿いに百貫というところがある。坪井川の河口に近い集落なのだが、 その地名のついた踏切が熊本市春日六丁目(春日六丁目、二丁目、田崎本町、田崎一丁目の境界線周辺と いうほうが正確だが)にある。

なぜ遠く離れた春日の地に百貫の名前があるのか、「春日の旅」の途中に不思議に思ったのが、百貫電車との出会いであった。

次の年表を見ていただけば分るのだが、1912年熊本軌道株式会社が田崎、楢崎間に軽便鉄道を敷設したのが百貫電車の 始りである。現在はその面影もなく、そのことを知る人も少なくなっているようである。

百貫は江戸末期から明治にかけて海の玄関として栄えていたそうで、百貫港に着いた物資は積み替えられて坪井川を遡り 熊本市内へ運ばれたそうである。現在の百貫は国道501号開通に伴い、港であった場所も埋め立てられていて繁栄してた であろう当時の面影もなく、静かに佇んでいる、そんな感じがした。

百貫電車電停の旅

熊本の鉄道と電車の歴史
1889年(明治22年)11月 九州鉄道株式会社(博多、千歳川間)敷設。
1891年(明治24年)7月 博多、熊本間開通。7月1日開業式(春日停車場)。
1906年(明治39年)10月 熊本軽便鉄道会社設立。
1907年(明治40年)7月 九州鉄道株式会社国有化。
12月
熊本軽便鉄道開業式(安巳橋、水前寺間)。
1911年(明治44年)10月 菊池軌道会社(上熊本、広町間)開通。
1912年(明治45年)6月 熊本軌道会社 (田崎、楢崎間)開通。
1913年(大正2年) 熊本軌道会社 (楢崎、百貫間)開業。
菊池軌道会社(熊本、隈府間)全通。
1914年(大正3年) 国鉄豊肥線(熊本、大津間)開通。
熊本熊延鉄道株式会社(春竹駅、御船間)御船鉄道開業。
1916年(大正5年)11月 熊本軌道(田崎、春日、高麗門間)開通。
1917年(大正6年) 「電車期成同盟会」の発足。
1922年(大正11年)8月 大日本軌道の敷設権が熊本電気会社を経て熊本市へ。
1923年(大正12年) 菊池軌道(上熊本、隈府間)開通
熊本電気軌道株式会社(田崎、百貫間)開業(百貫電車)
1924年(大正13年)8月 熊本市電開通(熊本駅前、浄行寺間、水道町、水前寺間)
1926年(大正15年)10月 熊本電気軌道(川尻、世安橋間)開通。川尻電車。
1929年(昭和4年)6月 市電上熊本線(辛島町、段山間)、
南熊本線(春竹、辛島町間)開通。
1935年(昭和10年)3月 市電(上熊本、段山間)開通。
1944年(昭和19年) 百貫電車、熊本市が買収。
1945年(昭和20年) 市電健軍線(水前寺、健軍間)開通
川尻電車、熊本市が買収。熊本電気軌道(株)の解散。
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