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2009-04

毎月の管理

休眠期

1月

この時期は開花着蕾期でもあります。 開花中の株は暖房器具の直射熱や窓際の直射日光 を避けて、なおかつ低温にならない場所に置きます。窓際は昼夜の温度差がありますので、 注意して下さい。 花が終わった株は休眠に入りますので肥料は施しません。水やりも控えめにします。

「水やりの方法」 「どこに置いて育てるか」 を参考にして下さい。

2月

花も終わり休眠中の株は1月と同じように管理します。寒い季節にもっとも重要なことは 低温から株を守るということです。部屋の中でもドアの近くや窓辺などは氷点下になるような 場所は避けて置くようにします。

3月

下旬ごろから成長期に入ります。それまでは1月、2月の管理と同じです。最低気温が12℃~15℃ になったら成長期の管理を行います。施肥もこの温度を境に再開しますが、4月に植え替えを行い ますので置き肥はせずに薄めの液肥を施すようにします。

成長期

4月

成長期ですので施肥をします。植え替えまでは液肥だけです。最低気温が12℃~15℃以上に なったら「植え替え」「摘葉」を行います。 また同じ頃に室内から屋外の半日陰の場所へ移します。 植え替えが終わったら置き肥もします。病害虫がつきにくい植物ですが、予防薬の散布も 行うと良いでしょう。

5月

気温の上昇にともない鉢の中の温度も、午後の直射日光下ではかなり高くなる季節です。 これからは半日陰での管理になります。水やりも鉢土の表面が乾いたらおこないます。 植え替えや摘葉が終わってない場合は出きるだけはやく行います。

6月

中下旬から梅雨になり蒸し暑い季節にはいります。雨を避けて屋内や軒下などの 雨に影響されない場所での管理になります。根腐れの原因は鉢土の高温、過湿ですので これから9月初旬まではできるだけ涼しい場所での管理を行います。

成長不適期

7月

シャコバサボテンにとって最悪の季節の到来です。成長不適期は根腐れの原因になりますので 肥料も止めます。置肥も取り除きます。涼しい場所を探すのも難しくなります。クーラーの効いた 部屋の中が最適な場所ですが、その場合は直接クーラーの冷気に当らない場所に 置きます。

8月

7月と同じです。お盆休みなどで家を留守にする場合、室内に置いている鉢は 屋外の涼しい場所へ移動します。この時日が当らなくても、とにかく涼しい場所 ということだけを考えます。この成育不適期から蕾が着くまでは水のやりすぎに 注意し、鉢土を乾かし気味にします。

開花着蕾期

9月

初旬はまだ暑い日が続きますので、成育不適期と同じ管理をします。いよいよ中旬からは 花を咲かせるための管理に移行します。鉢土は乾かし気味にし、芽摘みをして、短日の場所に置く のですが、詳しくは 「花を咲かせよう」「春の摘葉と秋の芽摘み」 を参考に作業をして下さい。

この月に出始める開花株を買われたら出来るだけ涼しい 場所に置いてください。

10月

蕾が着くまでは9月の管理ですが、着蕾後は蕾を育てるために基本も水やりを行います。 肥料は施しません。 着蕾後、蕾が大きくなるまでは落蕾の危険性がありますので、栽培環境を変えないようにします。

11月

日毎に寒さが増してきます。屋外から室内への搬入時期をいつにするかは 「どこに置いて育てるか」を参照して下さい。 今月からは寒さ対策を考えます。着蕾した蕾が成長するのにはある程度の温度が必要ですので、 外気温が低すぎる場合は早めに室内へ移動し育てましょう。

12月

蕾が着いてない株は引き続き短日での管理を行います。室内への搬入が終わっていて、 室内灯などで短日にするのが難しい場合は人工的に短日処理を行います。 (短日処理は「花を咲かせよう」をご覧下さい。) 花が終わったら休眠期になりますので、休眠を誘導するためにも 水は控えめに、施肥はしません。

花を咲かせよう(蕾を育てよう)

着蕾と落蕾

花芽分化を無事に終えた茎節にはしばらくすると蕾が着きます。蕾が着いたら 花芽分化に必要だった短日などの条件に関係なく蕾は成長していきます。ある程度の 温度があるほうが成長するようです。蕾が小さい時期には環境の変化を受けやすく 蕾が落ちることがありますので、ある程度の大きさ(下の写真ホワイトベル の11月2日ぐらいの大きさ)になるまで置き場所を変えないようにします。

霜が降りる恐れがある地方で、どうしても屋内へ移したい場合などは、急激な環境 の変化(この場合は温度です)を避けて、すずしい場所に置くようにします。これ までは控えめの水やりでしたが、着蕾後は普通の水やりに戻して蕾を育てていきます。

下の写真の3番目ぐらいの大きさになると落蕾の心配も少なくなり、 後は開花を待つばかりとなります。開花後は涼しい場所に置いたほうが 花を長く楽しめまが、あまり低温になる場所では株が痛みますので 最低でも5℃を保てるところに置きます。また、暖房による熱と乾燥にも注意します。 花がらはこまめに摘み取るようにして、株や鉢の上で腐らさないようにします。

蕾の成育過程(ホワイトベル)

ホワイトベル1 ホワイトベル2

(左)10月20日(右)10月25日

ホワイトベル3 ホワイトベル4 ホワイトベル5

(左)11月2日(中)11月10日(右)11月13日

蕾の成育過程(スーパーケニガー)

スーパーケニガー スーパーケニガー

(左)11月10日(右)11月22日

スーパーケニガー スーパーケニガー スーパーケニガー

(左)12月1日(中)12月4日(右)12月14日
画像をクリックすると高画質でご覧になられます。

挿し芽の方法

挿し芽の目的と時期

株を増やすためや株の更新のためにさし芽を行いますが、特に株が古くなったり 購入された開花株などは根詰まりの状態にあり、根腐れによる枯死を起こしやすい 傾向にあります。毎年行う植え替えだけでは根詰まりを完全に解消することは難しい ですし、成長不適期に突然の根腐れによる株の損失を防ぐためにも挿し芽を行い、 大切な株を守っていきます。 通常の挿し芽の時期は摘葉した茎節を使いますから、新芽の出始める成長期の初期、 4月初旬以降になります。

挿し芽の方法

挿し穂(さしほ)の準備

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挿し芽に利用する挿し穂は、春に行う摘葉で出た茎節を使います。 写真のように一株でかなりの量を摘むことになりますので、これを利用します。 摘んだ直後に挿し芽してもかまいませんが、日陰の涼しい場所に一日置くことによって 根を出そうとする体質に変わり、発根しやすくなるようです。

<関連ページ>>>春の摘葉と秋の芽摘み

土に直接挿す方法

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茎節の半分を土の中に埋める感じで穴を掘って、その中に挿します。 発根時と成長期の土壌環境を変えたくないという理由から、使用する土は植え替えに 使うものを利用していますが、「挿し芽用の土」等の少し保水力のあるものの方が良い かもしれません。しかし過湿にすると発根する前に茎節自体が腐ってしまう場合もあります ので注意して下さい。直射日光の当らない場所に置いて管理します。

1の写真は6本並べて挿したものです。市販されている株はこれぐらいの密度で植えられているものが 多いです。それというのも生産者は挿し芽してからあまり時間をかけないで商品化しなければならな いだろうからと思われます。

2と3の写真は3本を少し間を空けて挿したものです。1のような密度で植えて育てると、 数年たつと根詰まり状態になってきますので、初めは少し貧弱に思えるぐらいの感じで育てて いくことをおすすめします。また3のようにペットボトルを利用した鉢を利用すると発根する 様子が分かります。

水苔を利用する方法

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水分を多く含みやすく通気性に富み、抗菌性があるために挿し芽自体が腐敗しにくいという ことと、発根後の移動や株姿を維持しやすいという理由から挿し床に水苔がよく利用されています。

方法は3本づつまとめて1組にします。まず各茎節間に隙間を作るために、間に水苔を一本入れて 重ねていきます(写真1~3)。そしてそれをまとめるようにして、もう一度水苔で包み、 最後に輪ゴムで軽くとめます。(写真4)3本1組にしたものを3つ作り(写真5)、それを1鉢分として ビニールポットなどに入れておきます。(写真6)

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直射日光の当らない涼しい場所に置いて、乾かさないようにします。土と違って水分量が 分かりやすいというのも水苔の良いところです。また写真7のように、水苔の挿し床に そのまま挿す方法もあります。いずれの方法も発根するまでは施肥はしないで管理します。 また商品名「ルートン」などの発根促進作用のある植物ホルモン剤を使用する場合は、 水に流れないように注意しなければなりません。

発根後の鉢上げなど

約1ヶ月後に発根します。根がでるまでは肥料は施しません。成長期ですので、新芽が出てきたら 発根したと思っていいでしょう。

土に直接挿した場合は、そのまま利用したビニールポットで育てて次ぎの年の春に植え替えをします。 成長の度合いによっては秋の成長期に一回り大きい鉢に植え替えてもいいでしょう。また秋には 蕾を着けるものも出てきますが、株を大きくするために蕾は取り除いたほうがいいと思います。 ですから秋の芽摘みはしません。

水苔を利用したものについては秋の成長期に鉢上げをします。約2ヶ月間の成長期に 土で育て、冬越しをさせるというのが一般的なようです。 それは暑い夏を前に、根を痛めるような作業はしたくないということからだと考えます。しかし 発根後しばらくしてから鉢上げして、涼しい環境で育てるのもいいかと思います。

用土については 「用土・肥料について」をご覧になってください。 どのように植えるかについては一本づつ挿したものも、三本まとめて水苔に包んだものも、 上記「土の直接挿す方法」の写真2のように3方向に向けて挿すといいでしょう。 株が育って大きくなったのをイメイジして植えるといいかと思います。

秋に鉢上げしたものは次ぎの年の春の植え替えはしないで、そのまま育てます。また どの季節においても、病気などで緊急をようする株の更新をしなければならない場合は 上記の方法で行い、成長期に準じた環境の元で管理するようにして下さい。

春の摘葉と秋の芽摘み

シャコバサボテンの摘葉とは花や木でいう切り戻しのことで、先端の葉を摘み取る作業です。 秋に行う芽摘みは、先端に出てきた新芽を摘む作業で、どちらも似ているのですが、 その目的と方法が違います。

摘葉

摘葉の目的

花が終わり休眠期を経てシャコバサボテンは成長期に入ります。 摘葉をせずに、そのまま育てると葉が伸びてしまい、株の形が悪くなるのと、 その結果として茎節と茎節の間が広がり、 花と花との間隔が広くなります。 摘葉は茎節の分枝を促し、茎節数を増やし、花を密集させて咲かせるために行います。

摘葉の時期

摘葉の目的で書いたように、茎節の分枝を促し茎節数を増やすために行う作業ですから、 新芽が出始める成長期の初期が最も適しています。ですから3月の下旬から4月にかけて 行います。

摘葉の方法

摘葉は節のところを、ひねって摘み取ります。 先端の茎節1~3節を摘み取ります。この時、茎節が成長した様子を想像するといいでしょう。 「摘葉した状態から茎節が2、3節伸びる、そこに花が咲く」というイメージで行います。

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左が摘葉前の写真で、右が摘葉を終えたものです。 1節摘んだところもあれば3節摘んだところもあります。あまり無理して摘むと、 株自体を傷つける場合もありますので、慎重に行って下さい。また株が古くなると 茎節が固くなります。このような場合はハサミなどを使うとよいでしょう。

摘葉する時に、茎節が成長した様子を想像するといいでしょう。 「摘葉した状態から茎節が2、3節伸びる、そこに花が咲く」というイメージで行います。

芽摘み

芽摘みの目的

シャコバサボテンが花を咲かせる条件のひとつに、茎節の成熟があります。 先端の茎節が蕾を着けられるぐらい成熟するのには、発芽から40日以上を必要とします。 9月下旬が花芽分化期とすると、蕾を着ける先端の茎節は、少なくとも8月中旬以前に 発芽したものに限られるということです。(詳しくは「花を咲かせよう」)

「水やりの方法」で、「水やりを控えめにし、成長を止めて、 茎節の先端を熟成させる」と書きました。しかし、着蕾準備期である9月は成長期でもあり、 水やりを控えめにしても株は成長しようとして新芽を出します。 その新芽を摘んで成熟した芽だけを残し、株全体を一斉に開花させるために芽摘みを行うのです。 春の摘葉と違って、新芽だけを摘むのが秋の芽摘みです。

芽摘みの時期

上記のように株が蕾を着けようとする時期(花芽分化期)より少し前に行いますが、9月になったら 順次行ってもかまいません。着蕾の条件が揃えば、新芽は出てこなくなります。それは成長が 新芽を出すよりも、花を咲かせるということに向かうからです。

芽摘みの方法

春の摘葉と同じ方法で行います。

水やりの方法

水やりはどんな植物栽培でも難しいものです。シャコバサボテンの栽培においても、もっとも気を使う作業だと言えるでしょう。水やりは何日に何回と明言できるものではなくて、使用用土や栽培している気候などによって、いつやるかが変わってきます。以下に書いた水やりの方法を参考にして、あなたに合った水やりの方法をお探しになれば良いかと思います。

水やりの基本

水やりのタイミング

鉢土の表面が白く乾いたら、鉢底から水が流れ出すくらいたっぷり与える。

水やりは午前中

特に冬は、10~12時の日中暖かい時間が適しています。

鉢皿に水をためない

水やり後鉢皿に水がたまったままだと、鉢土の水分が過多になり、根腐れを起こしやすくなります。鉢皿に水をためて鉢底から吸わせる方法はなるべくなら避けてください。

冬の水やりは室内で

戸外で行なうと、寒さの害を受けやすいので気をつけましょう。

成育パターンに合わせた水やり

シャコバサボテンの成育パターンは休眠期、成長期、成育不適期、開花着蕾期の4つに分かれます。これに合わせた水やりを行います。

休眠期(1月~3月)

休眠中の鉢土は乾かし気味にします。鉢土が乾いてさらに3~4日程待って行います。この時期は室内で管理していますので、室温が高いと自然蒸発分も多くなり鉢土も乾きやすいかもしれませんので、鉢土の様子をよく観察したほうが良いでしょう。水やりの回数も減って空気の乾燥する季節ですので、水やりのほかに、月に一度は霧吹きで株全体に水をかけるようにします。

しかし加湿器などで室内の湿度を調整している場合は、それほど神経質になる必要もないと思います。休眠期ですので、株に刺激を与えるようなことは避けたほうが良いでしょう。

成長期(4月~6月)

この時期には基本の水やりを行います。この時期においても鉢土の過湿には十分注意します。「鉢土の表面が乾いたら」というのが判断し難い場合は、鉢を持ち上げてその重さで判断するのもいいでしょう。また鉢土の表面を少し掘ってみると分かりやすいです。

成育不適期(7月~8月)

月上旬までは夏の暑さにより成育不適期となります。この時期注意しなければならないのは根腐れです。夏の高温期には鉢の中も暑くなります。そういった時期に過湿にすると根腐れを起します。ですから乾かし気味にします。梅雨には雨の当らない場所に置くのも重要なことです。

開花着蕾期(9月~1月)

蕾が着くまでは、成育不適期に引き続き乾かし気味の水やりを行います。この時期は気候的に成長期なので、株は新しい芽を出そうとします。蕾を着けさせるためには、その成長を止めて、茎節の先端を熟成させる必要があります。この時期を着蕾準備期と言ってます。蕾が着いたら、蕾の成長を促すために基本の水やりにします。開花中も基本の水やりを行います。

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